カンキョーダイナリー

紙で環境対策室がお届けするオウンドメディア

ブルーカーボン|1分で学べる環境問題

ブルーカーボン|1分で学べる環境問題

キーワード|ブルーカーボン

こんな疑問を解決!


❑ グリーンカーボンとブルーカーボンの違いは?

❑ ブルーカーボンでどのくらいの二酸化炭素が吸収されているの?

❑ どんな生物がブルーカーボンとして機能しているの?

 

\環境キーワードのまとめはこちら/

ブルーカーボン

温室効果ガスの一つである二酸化炭素を大気中から減らす取り組みの一つで、陸上の植物が二酸化炭素を吸収して固定する「グリーンカーボン」は聞いたことがあるけど「ブルーカーボン」っていうのもあるみたい。
森林の植物が光合成で二酸化炭素を取り込んで固定するグリーンカーボンと基本的な仕組みは同じだけど、ブルーカーボンは海藻などの海洋生物によって吸収された炭素を指すんだよ。

森林での二酸化炭素の固定と区別するために作られた言葉だね。

実は、生物が排出した二酸化炭素の12%がグリーンカーボンで吸収されているのに対して、なんとブルーカーボンでは30%も吸収されているんだよ!
30%も!海洋生態系で吸収された二酸化炭素はどうなるの?
海藻や海草類が吸収した二酸化炭素は植物の生命活動やバクテリアの分解によって二酸化炭素に戻って循環するけれど、一部は枯れた海の植物が比較的低温の海底に埋まることで固定化されるんだ。海底で固定できる期間は数百年以上※1とも考えられているんだよ。
グリーンカーボンとブルーカーボン
地球温暖化緩和にブルーカーボンも活用できそうだよね。

ブルーカーボン生態系の活用と保全

どんな海洋生物が二酸化炭素を吸収してるの?
海藻や植物プランクトンのように、光合成によって炭素を吸収してくれる海洋生態系を「ブルーカーボン生態系」って呼んでいるよ。

ブルーカーボン生態系は、①マングローブ林、②塩性湿地、③藻場、④サンゴ礁の4つに分類されているんだ。特に海岸線の総延長が3万5000kmにもなる日本では、広範囲に渡って分布する藻場のコンブやワカメ、アマモ類などによる二酸化炭素の吸収が期待されているみたい。
ブルーカーボン生態系
陸上の森林だけでなくブルーカーボン生態系を意識的に守っていく必要がありそうね。
そうだね。油汚れを拭き取ってから食器を洗ったり、海や川にゴミが入らないようにしたり、日常生活でできることもたくさんあるよ!

政府の取り組みだと、グリーンカーボンに比べて国による推進が遅れていたけれど、2021年3月には脱炭素社会の実現に向けたブルーカーボン・オフセット制度の試行として証書が交付されたんだ!

ブルーカーボンに注目した自治体独自のカーボン・オフセット制度や、企業によるマングローブ林の再生プロジェクトも増えているよ。

これからはグリーンカーボンだけでなく、ブルーカーボンの活用も重視されそう!

 

キーワードのまとめ


❑ ブルーカーボンは海藻などの海洋生物によって吸収された炭素

❑ 生物が排出した二酸化炭素の約3割がブルーカーボンに

❑ ブルーカーボン生態系は①マングローブ林、②塩性湿地、③藻場、④サンゴ礁の4つに分類


  • ※1 刑部真弘(2017)「ブルーカーボンとリソース」日本マリンエンジニアリング学会誌 第52巻 第6号

ブルーカーボン|1分で学べる環境問題

エシカルを広めよう!

  • Facebook
  • LINE

\この記事をシェア!/

  • Facebook
  • LINE

We♡カンキョーダイナリー

共に環境対策に取り組む企業様

このページの先頭へ