毎日食器を洗うのに使うスポンジ。実は、多くのスポンジが石油を原料としている合成繊維からできており、洗うたびにその成分が流れ出てしまうんだとか。でも、スポンジを使わないわけにもいかないですし、どうしたらいいのでしょうか?
この記事では、食器洗いによって発生してしまう地球環境汚染をご紹介。解決につながる便利商品のレビューもしていきます!
スポンジを置き換えるだけの簡単にできる環境配慮への取り組みです。ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。
食器洗いによる地球環境汚染
現在、問題になっている海洋汚染問題。その中でも深刻なのがマイクロプラスチックです。海に流れたプラスチックは、日光や波風の力で劣化し、だんだん細かくバラバラになっていきます。そして、直径5mm以下程になるとマイクロプラスチックと呼ばれ、世界の海にはこのマイクロプラスチックが5兆個も漂っているといわれています。
海に流出するプラスチックごみは、年間で800万トンともいわれており、ペットボトルやポリ袋、食品トレーや包装資材などが原因となっていることがとても多いです。また、プラスチック繊維を使用したスポンジで食器を洗ったり、化学繊維が使われた服を洗濯することでもマイクロプラスチックが流れ出てしまうとされています。
では、なぜこのマイクロプラスチックが問題視されているのでしょうか。
マイクロプラスチックは海水に含まれている有害物質を吸着して、餌と間違えた海の生き物の体に有毒物質ごと取り込まれます。その有害物質は海洋生物の食物連鎖によって濃縮されて、私たち人間が捕って食べると、ガンや生殖異常の様な健康被害が出るかもしれないとされています。
この問題を解決するためには、プラスチックを使用しないようにすることが大切とされ、多くの製品の脱プラが行われています。今回は、毎日の家事で使う食器用スポンジに焦点を当ててみたいと思います。
スポンジの種類
では、一般的に販売されているスポンジにはどんな種類があり、どんな素材が使われているのでしょうか?
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種類 | 使用素材 | 説明 |
不織布付きスポンジ |
ナイロン ポリエステル ポリウレタン |
汚れを落としやすいように不織布がついたスポンジ |
ネットスポンジ |
アクリル ポリウレタン |
ネットに包まれたスポンジ |
メラミンスポンジ |
メラミン | メラミン樹脂からできたスポンジ。 水をつけて擦るだけで汚れが落ちる。 |
金属たわし |
ステンレス スチールウール |
金属を使ったたわし。 針金に挟んで固定した形状やステンレスを丸めた形状などがある。 |
天然スポンジ |
へちま繊維 海綿 |
天然素材から作られているスポンジ |
天然たわし |
へちま繊維 ココナッツ繊維 ヤシの繊維 |
天然素材からできたたわし |
多くの方が使用しているであろうスポンジが「不織布付きスポンジ」と「ネット入りスポンジ」ではないでしょうか?この2つのスポンジに主に使われている「ナイロン」「ポリエステル」「ポリウレタン」「アクリル」ですが、すべてが石油を原料としている合成繊維です。また、水をつけるだけで簡単に汚れを落とせる「メラミンスポンジ」も「メラミン樹脂」というプラスチックからできています。
先ほども紹介したように、プラスチックを原料としたスポンジを使用すると摩擦でスポンジからマイクロプラスチックが流れ出てしまいます。特に、メラミンスポンジは使うたびに小さくなっていきませんか?これは、掃除するたびにマイクロプラスチックを生み出し、水に流しているためです。
ここまでの説明でもわかるように、地球環境を意識した洗い物をするためにはプラスチック素材ではないスポンジを使うことが大切になります。表でも紹介している「天然スポンジ」や「天然たわし」は、サステナブル素材であるため地球に優しく食器を洗えます。「金属たわし」も洗うものが傷つくことでマイクロプラスチックが発生しないのであれば、おすすめです。
今回は、有限会社生活アートクラブ様にご提供いただいた『へちまスポンジ』を紹介していきます。
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